日時: 2020年10月3日から11月12日まで 12時ー18時(月曜休)
※11月3日文化の日は開廊いたします
場所: 丘の上APT/兒嶋画廊
(国分寺市泉町1-5-16 tel. 042-207-7918 mail. eakojima@gmail.com)
花は時を待たず、常に野性へと戻ろうとする。
その命を人が写そうとする時、掬った水や砂が手のひらから零れ落ちるように逃げてゆく。
それを解っているのに表現者は言葉や絵や写真などで、その美しさをとどめようとあがく。
それは初恋の人が思い出の心の中では年老いて行かぬことに似ている。
善三郎は、花瓶の中の枯れて萎れた花を天井からテグスで固定しながらも描き続けたという。
画家の目には久遠の生命を得て咲き誇る花の姿が見えていたのであろう。
同じような試みと思いを他の二人もシジフォスの神話のように繰り返し続けていたのであろう。
前衛華道家とも呼ばれた蒼風と中川幸夫だが、花を活けるという行為とほとんど同意義で、
オブジェや書の制作、今でいうインスタレーションなど多くの作品と活動を残した。
その活動を、今更ながら華道家や生け花作家という狭い範疇で表すのは適当ではない。
アメリカの鉄の彫刻家デイヴィッド・スミスの作品のように
具象とか抽象とか、線とマッスの関係とかを超えた古代民族が残したと同じような
まさに魂の造形と呼ぶのが相応しいように思える。
植物の姿から学び、その生命が見せる「時の軌跡」を師としたといえるのではないか。
在るが儘よりなお美しい華禅一如の世界を開いた。
兒嶋画廊 兒嶋俊郎
バイオグラフィー
勅使河原蒼風(1900−1979)
中川幸夫(1918−2012)
児島善三郎(1893-1962)
<展示作品>
※各画像をクリックすると拡大してご覧頂けます
勅使河原蒼風 (1900−1979)
無題/鉄/111 x 20 x 18.5cm 無題/木・アルミ/60 x 35×17.5cm 無題/ブロンズ/37.5 × 31.5 × 24cm
無題/木・アルミ/62 × 37 × 17.5cm
月光/墨・紙/68 × 48 × 24cm 白雲去来/墨・紙/44.6×59.7cm 破/顔料・スチールネット/ 156 x 100cm
浦/墨・紙 海/墨・色紙 落葉両三片/墨・紙
永遠/墨・色紙 龍/墨・色紙 新々/墨・紙
一行書 双幅/墨・紙 書/墨・紙 菖蒲/墨・紙
富士/油彩・金色紙/4号 富士/油彩・キャンバス/32.5 x 23.5cm
中川幸夫 (1918−2012)
花坊主/Cプリント/1973 海の乳房A/Cプリント/1999 迫る光/Cプリント /1980
20.4 x 16.4cm 75 x 58cm 22.2 x 17.4cm
花楽/花液・紙/1984年/50.5×58.0cm
花楽/花液・紙/31.5×52.0cm 同/1986年/41.5×38.4cm 同/1984年/68.0×69.0cm
霊/墨・紙/1989/100 x 70.5cm 嵐/墨・紙/65 x 48cm 宝珠/墨・紙/31.5 x 45cm
無題/ドローイング/1986年/19.7 x 28.0cm
無題/ガラス 無題/ガラス
無題/ガラス 無題/ガラス
児島善三郎 (1893-1962)
アネモネ/油彩・キャンバス/1952年頃 椿/油彩・キャンバス/1955年
38.0×45.5cm 53.0 x 45.3cm
ダリア/油彩・キャンバス/1956年 薔薇(絶筆)/油彩・キャンバス/1961-62年
60.6×45.5cm 33.4×24.3cm
百合とカーネーション/油彩・キャンバス/1955年 薔薇/油彩・キャンバス/1957年
53.0×46.0cm 41.0 x 32.0cm
会場風景を360度画像でご覧頂けます。
下記リンクをクリックすると兒嶋画廊のfacebookページにジャンプします。
リンク先の画像をスワイプorスマホをかざしてターンすると画角が変化します。
Facebookのアカウントが無い方もご覧になれます。